新入社員として配属されて仕事をし始めたけど、上司の指示が曖昧で何をどうしたらいいのか分からない・・・
取りあえず、与えられた仕事に取り組んでみるけど、そもそもどこから手を付けていいのかも分からない・・・
こんな状況になっていませんか?
上記のような状況に陥ると、悩んでる時間は長いのに仕事は進まず、残業時間は伸びる一方で、成果物は一向に提出できず、上司からは何をやっていたんだと叱責される、なんて事態になってしまいかねません。
長時間に渡り考えているにも関わらず、上司から叱責されてしまうというのは非常に悲しいですよね。
この記事を通じて、仕事の進め方を理解し、少しでも仕事における悩み・ストレスを軽減できるようにしていきましょう。
上司からの指示が曖昧な理由
上司からの指示が曖昧だと、新入社員は特に困ってしまうケースが多いはずです。
では、上司はなぜ曖昧な指示を出してしまうのでしょうか?
上司側の以下の問題が原因として挙げられます。
1.他業務のひっ迫・多忙
上司や先輩は基本的に自分の仕事を持ちながら、プラスアルファで新入社員の指導・指示を行っています。本来であれば、新入社員の教育も上司の仕事である為、丁寧に対応するべきですが、他業務に忙殺されることで新入社員へのフォローが薄くなってしまうケースです。
2.必要な事前知識を共有しているという思い込み
上司や先輩は職場での在籍期間が長い為、彼らにとって常識となっていることは新入社員も知っていると思い込んでしまい、説明が不足してしまうケースです。上司に悪気があるわけではなく、本当に共有した気になっていることがありうるわけです。
3.部下の能力/経験レベルを把握できていない
プレイヤーとして優秀な上司ほど、自分が曖昧な指示でも成立してしまっていたために、部下にも同じようにこのレベルの指示でできるだろうと勝手に考えてしまうケースです。
これらは本来、上司側にも改善するべき点が多くありますが、新入社員の立場で他人(ましてや上司)をすぐに変えることは非常に困難かと思うので、まずは自分で取れる対策を取っていきましょう。
仕事が進まないパターン
上司からの曖昧な指示に上手く対応できず、仕事が思い通りに進められないパターンには特徴があります。自分の仕事の進め方が当てはまっていないかチェックしてみましょう。
1.分からないことを適切に質問できない
「よく分からないことは積極的に質問しましょう」等と言われますが、「分からないことを質問出来ない」状態にはいくつかの種類があります。ここではもう少し掘り下げて考えていきます。
質問することを躊躇う心理状態となってしまっているパターンです。
以下のようなパターンが挙げられます。
・上司に質問することが怖い
・仕事が出来ない奴だと思われたくない
上司や先輩からレクチャーを受けて仕事を引き継がれる際に、必要な情報を聞き出せない状態は以下のパターンがあります。
・「何が分からないのかが分からず質問したくても出来ない」場合
・「その場で分からない点について洗い出しきれず、必要な質問が漏れてしまう」場合
・「その場で必要な情報を整理しきれず、的外れな質問をしてしまう」場合
2.上司の時間が取れない
上司は新入社員・若手社員に比べて多くの仕事を抱えています。加えて、1つ1つの仕事の重要度も高い為、若手の仕事に目が行き届かない場面が起こりがちです。
一方で、新入社員・若手社員からすれば、仕事を進める上で必要な情報が不足しているケースや上司に判断を求めなければならないケースがほとんどです。
そのため、上司の手が空くまで仕事が進まない・・・という事態に陥ってしまいます。
私自身も新入社員の頃、上司の時間がなかなか取れず、仕事が思うように進まないことが多々ありました。上司待ちの時間は実際には仕事が進んでいない時間にもかかわらず、気になってしまって精神的に休まっているわけでもない、という一番良くない状態になっていました。
また、上司からリアクションがもらえないような物理的な問題の他に、忙しい上司に遠慮してしまい、自分から時間をもらいに行くことができない心理的問題もあります。
基本的に自分の仕事は自分から動いて必要な手順を踏んでいかなければ誰も気にかけてくれません。上司やご自身のキャラクターにもよりますが、委縮してしまい時間をもらうアクションを起こせなくなってしまうと仕事が進まず叱責され、さらに時間をもらいにくくなってしまう悪循環になってしまいます。
3.手戻りが多い
割り振られた仕事を完了させて上司に報告したら、「こういうことじゃないんだよな・・。悪いけど、最初からやり直してもらっていい?」なんてことを言われたことはありませんか?
こうした手戻りが発生すると、物理的に工数が増えるだけでなく、あなた・上司ともに精神的にも疲労感を感じてしまいます。
新入社員に関わらず、上司とのイメージ共有が上手くできていないためにこうした手戻りが発生してしまうことは仕事ではよくあります。
このように、仕事が進まない状況には様々なパターンがあり、これらが複合的に重なり合って仕事が進まない状況が生まれています。自分がどのパターンに当てはまっているかを確認して対策を立てていきましょう。
実際に効果が高かった仕事の進め方
ここまで、上司とのコミュニケーションがうまく取れない原因やそれによって仕事が進まないパターンをご紹介してきました。
では、これらの問題にどのように対処していけばいいのか、私自身が実際に試して効果が高かった方法をご紹介します。参考にしてみてください。
心理的な対策
「上司に迷惑をかけたくない」「仕事が出来ない奴だと思われたくない」といった心理的な問題に対しては、自身の仕事に対する考え方をリセットする必要があります。
あなたは自分の仕事は上司の仕事と比較して重要度が低いと考えていたり、内容的に簡単だと考えていたりしませんか?この考え方はすぐに改めましょう!
これは綺麗ごとでも何でもなく、
あなたの仕事は他のメンバーの仕事と対等に重要で困難な仕事であると認識してください。
たとえ一見影響が少ないように見えたとしても、重要でない仕事や困難を伴わない仕事はありません。もしそういった仕事があるとしたら、仕事をなくすか、自動化してしまえばいいのですから。
上司に対して遠慮する必要は一切ありません。
必要だと分かったら迷わず時間をもらい、質問・相談することが良いことであると認識することが重要です。
部下の面倒を見るのも上司の仕事です。自分の仕事を責任をもってやり遂げることが、結果として上司を助け、評価されることに繋がります。
私自身、上記のようにマインドをリセットすることで、余計なことにメンタルを左右されることが減り、仕事も円滑に進むようになりました。
あなたはあなたの仕事を全うするためにベストを尽くしましょう。
具体的な進め方
基本的に仕事を円滑に進めるためのキーワードは、「整理する・まとめる・ポイントを押さえる」です。
「整理する」×「まとめる」
上司や先輩からレクチャーを受けるときに、その場で必要な情報を引き出せない場合は、一旦持ち帰る癖をつけるようにしましょう。
その場で質問を的確に抜け漏れなく出来る人は稀です。まずは、一旦持ち帰り、理解した内容を整理してみるようにしましょう。
内容を整理することで不明点が明らかになり抜け漏れも少なくなるので、その段階で改めて出てきた不明点をまとめて質問するようにすると、少しずつ何度も聞かれるよりも上司の負担を減らすことができます。
「ポイントを押さえる」×「整理する」
仕事に取り掛かる際に、まずはじめに必ずその仕事が完了するまでの道筋・ステップを考えステップを上司と共有するようにしましょう。
仕事が完了するまでのステップは、本で言えば目次のようなイメージです。目次を上司と共有しておくだけでも、認識のズレはかなり小さくなります。目次の段階で修正が入ったとしても、中身の執筆を始めていないのですぐに修正できます。
つまり、手戻りが少なくなるわけです。
さらに、どのタイミングで何をする必要があるかという先の見通しを立てることができるため、「想定外の出来事」が少なくなります。
仕事が完了するまでのイメージを持つことができるので、必ず必要な情報、必ず守らなければいけないスケジュールが明確化され、その仕事のポイントをつかむことができます。
新入社員に限らず、抱える仕事が多くなってくると上記のような基本的な仕事の進め方を実践する余裕がなくなってしまい、疎かになってしまいがちです。しかし、長期的にみると基本的な仕事の進め方を遵守することが結果的に仕事を素早く高クオリティで進めることに繋がります。
まとめ
今回ご紹介した仕事の進め方は私自身が実際に仕事をする上で実践している方法ですが、万人に当てはまるわけではないかもしれません。実際に試してチューニングして、ご自身に合った最適な対策を見つけてみてください。
また、新入社員に焦点を当ててお話ししましたが、新入社員に関わらず全ての社会人に共通する基礎的な内容であるはずなので、新入社員以外の方も、普段の仕事を振り返り活用できる部分があればぜひ取り入れてみてください。