ハブやルータという言葉はよく聞くし、ネットワークに関する機器なのは分かるけど、それぞれの役割や違いは実はよく分かっていないという人も多いと思います。
本記事では、ハブ・ブリッジ・ルータ・ゲートウェイといったネットワーク接続装置の違いを分かりやすく整理していきます。
ネットワーク接続装置とは
ネットワークにおける接続装置とは、ネットワークのグループ(LAN同士、LANとWAN)を中継するための装置です。
利用する接続装置によって、接続の方法や接続できる範囲が変わります。
ネットワーク接続装置には以下があります。
・ブリッジ、スイッチングハブ(L2スイッチ)
・ルータ(L3スイッチ)
・ゲートウェイ
接続装置の種類と違い
それぞれの接続装置について、説明していきます。
リピータ、リピータハブ
リピータ・リピータハブとは、ネットワーク通信中の電気信号を増幅させてLANの接続距離を延長する装置です。
リピータとリピータハブの違いは「接続口の数」です。
リピータの接続口を多くしたものがリピータハブです。
リピータハブは単に「ハブ」と呼ばれることもあります。
OSI基本参照モデルの「物理層」で利用される装置です。
ネットワーク上では電気信号の波形を利用して通信を行いますが、電気信号の波形は距離が離れていくと、徐々に小さくなっていきます。
リピータは単純にその波形を再度増幅させて通信距離を伸ばすことができる装置です。
延長コードのようなイメージです。
ブリッジ、スイッチングハブ(L2スイッチ)
ブリッジ、スイッチングハブとは、MACアドレスを用いて別のLAN同士を中継する装置です。
ブリッジとスイッチングハブの違いは「接続口の数」です。
ブリッジの接続口を多くしたものがスイッチングハブです。
スイッチングハブは、「ハブ」、「スイッチ」、「L2スイッチ」とも呼ばれます。
※「L2スイッチ=Layer2スイッチ」のこと
ブリッジ、スイッチングハブはOSI基本参照モデルの「データリンク層」で利用される装置です。
LAN同士であれば、異なる通信方式であっても接続・中継することができます。
WANに中継・接続する機能は持ちません。
ルータ(L3スイッチ)
ルータとは、IPアドレスを用いて別のLAN同士、または、LANとWANを中継する装置です。
ルータは、「L3スイッチ」とも呼ばれます。
※「L3スイッチ=Layer3スイッチ」のこと
ルータはOSI基本参照モデルの「ネットワーク層」で利用される装置です。
「LAN同士、LANとWANを中継する機能」と、「発信先から宛先までの最適な通信ルートを選択する機能」を持ちます。
ゲートウェイ
ゲートウェイとは、別の通信プロトコルを利用しているネットワーク(LAN・WAN)同士を中継する装置・ソフトウェアです。
ゲートウェイは広い意味でネットワークを中継する仕組み・装置を指す言葉と捉えてください。
ルータもゲートウェイの一種です。
ネットワーク(LAN・WANを含む)を中継する仕組み・装置全般を指すため、ネットワーク中継機能を担うソフトウェアもゲートウェイにあたります。