自己分析とは?
自己分析という言葉をよく耳にするけれど、そもそも自己分析って具体的に何をすることを指すのでしょうか?答えは「知らない人に自分のことを説明し、理解してもらう状態を作ること」です。この点を理解できていないと、何となく自己分析をしているけれど出来ているのかどうか分からない、と迷走してしまいます。
自己分析の目的・メリット
では、自己分析は何のために行うのでしょうか?自己分析を行う目的・メリットは大きく2点あります。
1点目は「就活における企業選び、面接準備のため」です。この点は多くの方がイメージしやすい部分だと思います。自己分析を行うことで知らない相手に自分のことを説得力を持ってアピールすることができるようになります。
2点目は「人生の方向性を選択するため」です。このために、自己分析を行うことは少ないと思いますが、自己分析を行うことで結果的に自分が人生において重要視している要素を理解できるようになります。
自己分析のポイント
今回は1点目の就活の際に行う自己分析に絞って説明していきたいと思います。
就活のために自己分析を行う場合、意識すべきポイントは「考え方と行動の一貫性」です。
詳しく説明すると、「自分はAのような考え方をする人間です。だから、Bのように行動しました。」ということを相手に伝えられる状態を作ることです。
Bの行動の部分がたくさんあると、面接官にこの人はAのような考え方をする人なんだなと信じてもらうことができます。自分の考え方・行動の仕方を面接官に正しく理解してもらうことで、企業に正しく評価してもらうことができます。
とはいえ、常に考え方と行動が一致している人は少ないと思います。自分は全然一貫性のある行動取っていないと不安な方も、一貫性は作ることが出来るので安心してください。当然ですが、面接官には今までの人生をすべて見られているわけではありません。
自分の過去の経験の中から、アピールしたい性格・考え方に合った経験や行動をピックアップして一貫性を作りましょう。
自己分析のやり方
事前準備
自己分析を行うにあたって、まずは考え方の特徴と今までの経験を思いつくだけ書き出します。ここでは、一貫性やアピールできるポイントかどうかは考えずに、出来るだけ多く出すことを意識しましょう。
今までの経験については、小学生・中学生・高校生・大学生というように、成長に合わせて整理するのがおすすめです。
成長時期に合わせて整理することで、直近の経験は面接時にアピールできる経験として使えたり、幼少期の経験は自分の本質的な考え方を形成する時期であるため、考え方の特徴を見つけることに役立ったりと時期に合わせた活用できるようになります。
また、考え方の特徴について書き出す際に併せて、モチベーションの源泉についても確認しておくと、自己理解が深まります。モチベーションの源泉は志望動機・ガクチカをはじめ、多くの就活対策に関連するので、チェックしておきましょう。モチベーションの源泉については、以下の記事で詳しく説明しているので、こちらをご覧ください。
▼性格・考え方の特徴のイメージ
- インドア
- 細々とした作業が得意
- 論理的
- 人をまとめるのが好き
- プライドが高い
- 頑固
- マイペース
▼今までの経験のイメージ
小学校
→スポーツチームのキャプテン
中学校
→クラスの委員長
高校
→飲食店バイトの接客満足度向上
→オンラインゲームの大会出場
大学
→塾講師として生徒〇名を合格させた
自己分析のやり方
事前準備が終わったら、いよいよ自己分析を始めます。
ここでは、自己分析の具体的なやり方について、詳しく解説していきます。
自己分析のやり方は、どのような企業に行きたいかによって以下の2種類に分けられます。
- 行きたい企業が決まっている場合
- 自分に合った企業に行きたい場合
順番にステップを解説していきます。
行きたい企業が決まっている場合
行きたい企業が決まっている場合は、行きたい企業が求める人物像に合わせた性格・考え方をアピールすることがポイントです。自分の性格・考え方を偽る必要はありません。自分の性格・考え方の中から企業の人物像に合った特徴を探すようにしましょう。
具体的な自己分析のステップとしてはこんな感じです。
- 行きたい企業の求める人物像を確認する
- 自分の考え方と重なる特徴を見つける
- 特徴に合わせた経験を探す
1.行きたい企業の求める人物像を確認する
行きたい企業の人物像は「企業のHPを確認する」方法と「実際に働いている社員に聞く」方法で確認できます。おすすめは企業のHPを確認する方法です。
実際に働いている社員が身近にいれば聞く方法も良いと思いますが、社員に聞く方法はアポイントを取る調整が必要な一方で、その社員が働く部署のことしか分からないケースもあります。単純にコストパフォーマンスを考えると、企業のHPを確認する方法が手っ取り早いです。
では、企業のHPを確認する際は、どこを確認すれば良いのでしょうか?
参考になるカテゴリは企業の新卒採用サイトの「求める人物像/人材」と企業HPの「社長メッセージ」です。新卒採用サイトの「求める人物像/人材」はズバリそのままです。「社長メッセージ」は企業が考える今後の方針が読み取れるので、その方針に沿った人材こそが求める人物像と想像することができます。
2.自分の考え方と重なる部分を見つける
企業の求める人物像を確認したら、事前準備で書き出した自分の性格・考え方の中から合致する特徴を洗い出していきます。合致する特徴が複数ある場合は、洗い出した中から企業に最もアピールしたい特徴を選びます。
事前準備で書き出した経験に多く紐づいている特徴や各時期(小学校~大学)の経験に紐づいている特徴を選ぶと面接の際に説得力が増します。
3.特徴に合わせた経験を探す
企業の求める人物像と合致する自分の特徴が見つかったら、事前準備で書き出した今までの経験から特徴に合致する経験を探していきます。
ここで抽出した経験が面接官へのあなたの売り込み材料になります。ESや面接でアピールできるように出来るだけ直近の経験を具体的に押さえておくようにしましょう。
自分に合った企業に行きたい場合
どうしても行きたい企業があるわけではなく、むしろ自分に合った企業に内定をもらえるようにしていきたいという場合は、最も自分らしいと感じることができる性格・考え方を見つけてアピールすることがポイントです。入社後にギャップを感じないように、自分の特徴を正確に把握しましょう。
具体的な自己分析のステップはこんな感じです。
- 性格・考え方の中から治せない欠点を挙げる
- 欠点の裏返しとなる長所に合った経験を探す
1.性格・考え方の中から治せない欠点を挙げる
事前準備で書き出した性格・考え方の中から治せないと感じている欠点を挙げてみましょう。治せない欠点はあなたが自身のアイデンティティだと感じている特徴であることが多いです。
治せない欠点の裏返しの長所を考えてみましょう。あなたが強み・あなたらしさだと感じる性格・考え方の特徴が分かるはずです。
▼治せない欠点と長所のイメージ
※治せない欠点が右側、裏返しとなる長所が左側
- 頑固さ → 人に流されずに協調できる
- 気弱さ → 相手に優しく接することができる
- 飽きやすい → 新しいことに挑戦しやすい
2.欠点の裏返しとなる長所に合った経験を探す
あなたの強み・あなたらしさを表す特徴が見つかったら、 事前準備で書き出した今までの経験から特徴に合致する経験を探していきます。あなたのことを知らない面接官が企業のイメージとあなたの特徴が合っているか適切に判断できるように、考え方と合わせて経験を語れるようにしましょう。
自己分析を行った後は?
自己分析は一度行ったら終わりと考えられがちですが、就活中は特に継続して取り組んでいく必要があります。ここまで自分視点で整理をしてきましたが、ここまでのステップが終わったら、次は他人の視点で見直し続けていくことが大切です。
では、具体的はどのような行動を取っていけばいいのでしょうか?
実際にインターンの面接に挑戦したり、周囲の友人や先輩に整理した自分の考え・経験を共有して率直な意見をもらったりするのがおすすめです。
他の人が聞いて一貫性があると感じるか、納得できるかを確認することで面接官が受ける印象を事前に把握することができます。また、どういった点が質問されるのかを知ることで面接での質問対策も出来ます。第一志望企業の面接の前に客観的な視点も取り入れて、面接官にあなたを正確に理解してもらうことができるように準備していきましょう。
面接に挑戦する場合は、「ガクチカ」を作っていくことが必要になります。「ガクチカ」の作り方については、こちらの記事で解説しているので、詳しく知りたい方はご覧ください。
まとめ
「自己分析」という言葉は就活生の間でかなり頻繁に耳にするかと思いますが、何のために行うのか、どのように就活に役立てるのかを意識して取り組んでいる就活生は少ないです。
何となく過去の経験をまとめて、何となく周囲に自分の性格を聞いて自己分析をやったぞ!と満足するのではなく、自分の特徴を適切に認識し、相手に正しく伝えることができるように自己分析に取り組んでいきましょう。
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