GD全勝者が教えるグループディスカッションのコツ!

就活

グループディスカッションとは

グループディスカッション(GD)とは、新卒採用において就活生同士がグループになって課題に取り組む選考方式です。

就活生が決められたグループの中で課題に取り組む姿勢をみて、企業が合否を決定していく選考方式で、一般的に一次選考など序盤の選考に用いられることが多いです。

本記事では、4~6人を1グループとして1つの課題に対して15分~30分程度の時間で取り組むケースを想定しています。このようなケースが筆者の経験上最も多かったためです。

グループディスカッションのポイント

グループディスカッションのポイントは、グループ内の他のメンバーと被らない価値を出せるかどうかという点です。

被らない価値というと、自分にはそんな価値は出せないと考える方もいらっしゃるかもしれませんが、誰でもポイントを押さえられるように解説していくので安心してください。

企業は、グループディスカッションを通じて、実際に企業に入社した後に社内の会議に対してどのように取り組んでくれるかをみています。他の社員とは違った視点で、企業に貢献してくれる人材を探しているのです。

例えば、4人グループで4人とも同じことを言っていたら、要するにそれは1人で十分だった、ということになるわけです。企業としてもせっかく人件費を払うのであれば、様々な視点を取り込める状態を作りたいと思うのは当然です。

具体的にどのように他のメンバーと違う価値を発揮していけばいいのかという部分については、本記事のグループディスカッションにおけるアピール方法で詳しく解説しているのでそちらをご覧ください。

グループディスカッションの流れ・進め方

時間配分

グループディスカッションが始まったら、まずやるべきことは与えられた時間をどのように使うかを決めることです。

いきなり与えられた課題に対する答えを探し始めてしまうと、途中で話がどんどん逸れてしまったり、時間内に答えがまとまらなくなったりしてしまいます。

一方で、時間の使い方をあらかじめ決めておけば、答えにたどり着くまでの道筋も決めることができるため、メンバー全員が迷うことなく課題に取り組むことができる上、面接官に「この人は入社後も同じように対応してくれる」と思ってもらえる確率が高いです。

具体的には、この後の流れをベースに、時間を割り振っていくのがおすすめです。時間配分の目安についても各項目で触れていきます。時間配分に使う時間は与えられた時間の1割くらいが目安です。

また、ホワイトボードやワークシートがあれば、決めた時間配分を全員が確認できるようにメモしておくと良いです。

課題の認識合わせ

時間配分が終わったら、与えられた課題について考えていきます。

グループディスカッションで与えられる課題は、基本的に抽象的で色々な捉え方ができる課題が多いです。課題の範囲・条件を自分たちで絞って考えていかないと、メンバー間の認識を合わせることや時間内に答えを出すことが難しくなってしまいます。

例えば、「焼肉屋の利益率を上げる方法を考えなさい」という課題が出たとします。「焼肉屋」といっても、以下のような条件を揃えておかないと、メンバー間で全く違った対策を想像している可能性があるわけです。

  • 日本なのか?海外なのか?
  • 都心なのか?郊外なのか?
  • 店舗は1店舗なのか?チェーン店なのか?
  • どのくらいの期間で売り上げを上げるのか?
  • 利益は2倍にするのか?3倍にするのか?

このように、メンバー間の認識がバラバラになってしまわないように、事前に認識を合わせておくことが重要です。課題の認識合わせの時間は与えられた時間の2割くらいが目安です。

▼認識を合わせておいた方が良いポイント例はこんな感じです。

  • 場所(立地等)
  • 期間(どのくらいの期間で取り組むのか等)
  • 規模(大企業なのか、中小企業なのか等)
  • 成果の度合い(売り上げを2倍にする等)

視点・観点の分析

アイデアを出す上での視点・観点を事前に洗い出して、抜け漏れなく検討できるようにしましょう。

課題に対する答えを考えるにあたり、視点・観点が偏ってしまうことはよくあります。視点・観点が偏ってしまっていると、同じようなアイデアばかりに収束してしまいます。

例えば、「焼肉屋の利益率を上げる方法を考えなさい」という課題に対して、「売り上げを上げる」という視点だけで考えていた場合、お客さんを集める、メニューの値段を上げるといった対策に収束しがちです。

しかし、利益率を上げることを考えるのであれば、「コストを下げる」という視点もあります。この視点を事前に共有できていれば、原価(仕入れの値段)を下げる、(移転等によって)土地代を安くするといった対策も出てくるようになります。

このように、視点・観点を事前に洗い出しておくことで、出てくるアイデアの幅が広がります。視点・観点の分析の時間は与えられた時間の1.5割くらいが目安です。

アイデア出し

事前に共有した課題の認識、視点・観点をもとに、課題に対する解決策となるアイデアを出していきます。

アイデア出しのポイントは、「実現性があるかどうかを考えずにとにかく量を多く出すこと」です。

アイデア出しの段階で勝手にアイデアを制限してしまうと、せっかく良いアイデアがあったとしても採用することが出来なくなってしまいます。

後から削ることは簡単ですが、追加することは難しいので、この場ではたくさんアイデアを出すことを意識しましょう。このあとに、アイデアの評価・まとめを行うので、実現性等は気にせず出していきましょう。

アイデア出しの時間は与えられた時間の2.5割くらいが目安です。

アイデアの評価・まとめ

出されたアイデアを比較・検討して、グループとして最終的な意見となるアイデアを決めましょう。

まずは似たようなアイデアをグルーピングします。その上で、アイデアを比較・検討するためには、評価基準が必要となります。

▼評価基準の参考例はこんな感じです。

  • 実現性(費用はどのくらいかかるか等)
  • 有効性(どのくらい効果・インパクトがあるか等)
  • 斬新性(どのくらい新しい・ユニークな対策であるか等)

アイデアは発表時間に応じて1~2つくらいに絞るようにしましょう。アイデアの評価・まとめの時間は与えられた時間の1.5割くらいが目安です。

発表準備

グループディスカッションの後に発表が予定されている場合には、発表準備をする時間を作るようにします。

具体的には、発表者・発表内容・発表の流れを最低限、確認します。時間があれば、実際に発表練習をしておくのも良いと思います。

▼発表の流れの参考例はこんな感じです。

  1. 課題の認識を説明する(私たちは○○(立地、規模等)と想定しました)
  2. 最終的な意見となる対策を説明する(結論として、△△の対策を提案します)
  3. 最終的な意見に至った理由を説明する(~といった観点がありますが、□□の理由でこの対策を選びました)
  4. 提案の効果見込みを説明する(この提案を実行した場合、◇◇の効果を見込んでいます)

発表準備の時間は与えられた時間の1.5割くらいが目安です。

グループディスカッションにおけるアピール方法

グループディスカッションの流れの共有

前章のグループディスカッションの流れ・進め方で説明したように、グループディスカッションには課題に円滑に取り組むための流れがあります。

こういったグループディスカッションの流れ・進め方を同じグループのメンバーが理解していない場合は、この流れを提示していくだけで評価につながります。

グループになかった価値をあなたが提供したことになるわけです。

有名な企業や人気の企業にはレベルが高い就活生が集まるため、当然、流れ・進め方を理解しているメンバーが多いです。そういった場合は、流れ・進め方の提示だけでは差がつきにくいです。

逸れた議論の流れを戻す

グループディスカッションが始まってすぐの時間配分・流れの確認の時点では流れ・進め方は全員が意識しているはずです。

しかし、議論が白熱してくると、どうしても予定した流れから逸れてしまったり、時間が押してしまったりすることはよくあります。

時間配分や流れの確認は時間内に結論を出すために作っている道筋なので、守らなければ無駄になってしまいます。議論が逸れていると感じたら、積極的に「今は何を話し合う時間なんだっけ?」とメンバーに問いかけるようにしましょう。

議論が逸れる場合、たいていはメンバー全員が同じ方向に逸れてしまっているので、あなたが流れを戻すことで他のメンバーとは違う価値を発揮したと評価してもらえる可能性が高いです。

自分の得意なタイミングに集中する

レベルが高いメンバーが揃っている場合、差をつけるポイントは視点・観点の分析アイデア出しアイデアの評価・まとめの3点です。

この3ステップでは、あなたの思考力・発想力が試されます。この3ステップで周囲が思いつかないアイデアや足りない視点を提示することで評価につながります。

3ステップすべてが得意という人は少ないと思います。グループディスカッションがある選考に早くから挑戦して得意な分野を探しましょう。

自分の得意なステップが明確になっていて周囲のレベルが高いと感じた場合は、得意なステップのことを裏で考えながら議論に参加します。得意な時間帯が来たら、思う存分あなたの考えを発揮していきます。

得意で、かつ、周囲より長く考えていた項目であれば、周囲と差をつけることができる確率は高くなります。

トラブルが起きた場合の対応策

自分の考えで突き進んでしまうタイプがいる場合

グループディスカッションでは、様々な就活生とグループを組むことになります。中には、自分の考えを曲げず、永遠と話し続けることで議論を支配してしまうタイプもいます。

こういったメンバーがグループにいる場合、円滑に議論を進めていくことや結論を導き出していくことが難しくなります。強く否定してしまったり、無理に引き戻そうとすると、あなたまでマイナス評価を受けてしまう可能性もあります。

このような場合、相手は一方的な視点・観点で課題と向き合っていることが多いので、相手が考慮できていない視点・観点を疑問形でぶつけるのが効果的です。

疑問形であれば、答えは相手が返すことになるので、否定したり、無理に引き戻そうとする印象を面接官に与えずに流れを戻すことができます。

時間が押してしまっている場合

時間配分を事前に決めていても、議論の流れによって、予定より時間が押してしまうことはよくあります。課題によって、どこをより深く議論すべきかが変わることもあります。

時間配分の際に、あらかじめ各ステップで時間が押してしまった場合の対策を考えておきます。時間の調整ポイントを決めておくのが効果的です。

具体的には「何分までに最低でもどのステップまでは終わらせておく」、「時間が押してしまったら、このステップを短くする」等の対策を立てておくことがおすすめです。

まとめ

グループディスカッションは流れ・進め方を理解し、トラブルが起きた場合の対策を立てておくことで、自信を持って取り組むことが出来ます。その上で、アピール方法を意識して取り入れることで通過率を高めていくことが重要です。

グループディスカッションの流れ・進め方

  1. 時間配分
  2. 課題の認識合わせ
  3. 視点・観点の分析
  4. アイデア出し
  5. アイデアの評価・まとめ
  6. 発表準備

グループディスカッションにおけるアピール方法

  • グループディスカッションの流れを共有する
  • 逸れた議論の流れを戻す
  • 得意なタイミングに集中する

トラブルが起きた場合の対応策

  • 疑問系で尋ねることで、相手に考えを改めてもらう
  • 時間配分の調整ポイントをあらかじめ決めておく
タイトルとURLをコピーしました